着物を着てお茶会に行くことを想像すると大変優雅なイメージです。
しかし、初めてのお茶会でどんな着物を合わせたら良いか初めてだと悩んでしまうものです。
今回はお茶会に合う着物と気をつけるポイントを記載してみましたので、参考にしてみてください。
お茶会では格が大事
お茶の席ではご亭主や目上の方への配慮が必要になります。
パーティーなどにもドレスやスーツで赴くのと同じようにお茶会にもドレスコードがあります。
その為、絣(かすり)のついたような紬(つむぎ)はカジュアルな着物になりますので基本的に避けたほうが無難です。
大寄せなどのお茶会に行けるような紬もありますが、慣れないうちは最寄りの着物屋さんと相談して選ばれるのが良いでしょう。
また、遊びが効きすぎた小紋なども失礼に当たる場合があるので避けましょう。
基本的に浴衣はNGです。(浴衣茶会などドレスコードが浴衣と指定された場合などは除きます)
どんな着物を選んだら良いの?
基本的にどんなお茶席にも適した「一つ紋の色無地」がオススメです。
抜き紋が正式ですが、最近は縫い紋にされる方が多いです。
しかし、お持ちでない方もいらっしゃるかと思いますので、その際はお召(おめし)や柄付けの落ち着いた小紋が重宝です。
江戸小紋や飛び小紋は帯の合わせ方によってお茶席からカジュアルシーンにもご着用できるので便利です。
◎お召・・・糸の状態から染め、織り上げたものになり、生地に光沢感とシャリ感がある
◎江戸小紋・・・古典柄になり、他の小紋より格が高いとされる。
有名なところで鮫(さめ)・各通し(かくとおし)・行儀(ぎょうぎ)・万筋(まんすじ)などがある
◎飛び小紋・・・総柄ではなく、柄が間隔をあけて絵付けされている
着物を選ぶ注意点・豪華すぎるものは避ける
基本的には落ち着いた柄付けの着物を選ばれる方が無難です。
あまり豪華すぎると正客(しょうきゃく)と呼ばれる、茶席でお呼ばれした客人の中で代表となる方よりも格の高い着物を着てしまう恐れもあるので注意が必要です。
お茶席では格を大事にするので、他にお呼ばれした方への配慮も必要となります。
帯も光すぎるようなモノは避けた方が良いです。
また、お太鼓はいつもより小さめに着付けられると良いでしょう。
→壁などを帯で傷つけない配慮が客人にも必要とされるからです。
季節による着物と帯選びのポイント
基本的には6月と9月は単衣(ひとえ)の着物になり、7月と8月は絽(ろ)の着物、その他の季節は袷(あわせ)を着用します。
厳しく言われるところでなければ、気候や体調に合わせて季節を少しずらした着物を選んでも良いでしょう。(最近は温暖化なので敢えて、5月頃から単衣を着用される方も見かけられます)
しかし、流派によっては季節に厳しいところもあるので注意が必要です。
また、帯に関しては6月から8月までは夏帯になり、その他の時期はあまり透け感のない帯になります。
春先には季節に合わせて明るめの色を、秋冬には寒々しい色は避け落ち着いた色合いの帯を選ばれると良いでしょう。
帯の柄も着物と同様に遊びの効きすぎたものは避けたほうが無難です。
お茶の世界では季節を大切にするので、時期の動植物などが描かれた帯など締めても大変お洒落です。
(例えば、2月・3月頃に桜や8月・9月頃にトンボなど)
また、格子(こうし)や間道(かんどう)の帯などもお茶席に重宝です。
帯留は基本的には道具を傷つける恐れがあることから着装しない方が良いでしょう。
(カジュアルなお茶会であれば着装されている方もいらっしゃいます)
時期によって特別なお茶会がある
初釜(はつがま)と呼ばれる年が明けて最初に行われる茶会があります。
この時に限っては、普段より華やかな柄付けの訪問着や付下などの着物を選ばれると良いでしょう。
11月はお茶壺の口を切り、初めて封を開けたお茶を味わう「口切りの茶事」があり、お茶の世界ではお正月のようなものにあたります。
この時も一つ紋の色無地や訪問着・付下など格の高い着物で、柄や色味は落ち着いた雰囲気のモノを選ばれると良いでしょう。
お茶席にはどんな持ち物が必要なの?
お茶会に参加するにあたり、あらかじめご用意されていくと当日慌てませんので最低限、下記の物があれば困りません。
・お懐紙(おかえし)
<お菓子をいただく際にお皿代わりにする紙>
・菓子切り
<お菓子を食べやすい大きさに切れる道具>
・扇子
<ご挨拶する際などに自分と相手との間に結界をつくるために使用します>
お茶道具屋さんで販売しているので、最寄りのお店でご用意されると良いでしょう。
旭川のお茶道具屋さんですと、錦玉堂(きんぎょくどう)さんや大倉屋さんなどがあります。
旭川市6条通8丁目右1
6条通りの買い物公園通りと緑橋通りの間にあります。
・大倉屋
豊岡4条2丁目5−22
豊岡アモールショッピングセンターの斜め向かいにあります。
まとめ・最初はこれだけ覚えておけば大丈夫
・基本的には右の方と同じ動きをする
・お茶を飲む際は正面を避けて飲む
(お茶を差し出された際に自分側に向いているのがお茶碗の正面です)
・腕時計や指輪など装飾品はお道具を傷つける可能性があるので事前に外しておく
慣れないうちは堅苦しく思われますが、お茶の世界を知ることでより着物を楽しむことにも繋がりますので、ぜひ一度着物でお茶会に参加してみてくださいませ。
分からないことがあれば、当店にて全力でサポートさせて頂きます。
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