きものに慣れていない方へ【半襟の選び方ポイント解説】

きものを着始めた方で半襟(はんえり)って、どんな時にどれを選んだら良いの?と悩まれている方もいらっしゃるかと思います。

本日は半襟について詳しく解説してきます。

そもそも半襟とは?

着物の襟元から見える布地の事をさします。


半襟には、汚れや汗染みなど着物に直接触れないよう防ぐ役割があり、また着物をより美しく魅せる小物でもあります。


素材としては、正絹(しょうけん)交織(こうしょく)というものに分かれます。

・正絹とは、絹100%
・交織とは、絹と他の素材が混ざったものになります。(大体、ポリエステルやレーヨンなどになります)

簡単に比較をまとめてみましたので、ご参考にしてみてください。

正絹・・・
値段高い
アイロンの際、当て布はするものの化学繊維に比べると気を使わない
天然素材なので肌に優しい風合いがある


交織・・・
値段安い
熱に弱く化学繊維が溶けてしまう恐れがあるのでアイロンの際は注意が必要
敏感肌の方は違和感を感じられることもある

価格としては交織に分が上がりますが、きちんとした着物には正絹を選ばれる方も多いです。
その時の着るシーンによって使い分けても良いかもしれませんね。


季節によって半襟を替える

半襟は季節によって選ぶ生地が変わります。

9月〜5月までは袷(あわせ)用の半襟を着用します。
こちらの写真のようなもので、生地がしっかりとしたものになります。

☆刺繍された花によっては季節を選ぶモノもありますので、少し注意が必要です。
(参考例として、下記のモノは桜なので春先に選ばれると良いでしょう)



6月〜8月までは夏用の半襟を着用します。
こちらの写真のようなもので、生地が絽(ろ)という段上に透け感のあるものになります。



半襟でおしゃれを楽しみたい!

半襟には白の他に、色のついたもの、刺繍などの装飾が施されたタイプがあります。


お茶席や留袖などに合わせる時は無地の白が良いですが、その他のシーンに関してはお洒落な半襟をつけて楽しむのも着物の魅力の一つです。

振袖にはより豪華な刺繍の半襟を選ばれても良いでしょう。
(白の無地でも問題はありませんが、近年では刺繍の半襟を選ばれる方が大半です)

出る面積は狭いですが、首元の雰囲気が変わることで表情にも変化があり、着用される方のお顔や着物の色に合わせて選ばれるとお写真写りなども違ってきます。

時期のテーマに合わせたモノもありますので、季節の半襟を選ぶことでより着物を楽しんでいただけます。

参考例として、クリスマス会などにこのような半襟を選ばれても楽しいかと思います。


もっと楽に半襟を付け替えられないの?

半襟を交換するには基本的に縫い付ける必要がありますが、面倒と感じられる方には、「きらっく」という商品があり、ファスナー式で半襟を交換することが出来ます。

簡単に脱着できますので、旅行や急いで半襟を交換しないといけない時になどに大変便利です。


まとめ

・半襟には無地のものと色物や刺繍の施されたものがある(礼装時やお茶席などは白と覚える)
・季節によって半襟の生地を変える

襟元は顔に近い分、ぐっと印象が違って見えます。
同じ着物でも半襟を変えるだけで随分と雰囲気を変えることができますので、ぜひお洒落を楽しんで下さいませ。

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